中野駅北口をおり「ふれあい通り」を歩き続けた先にあるマグロ専門店。コロナ禍のテイクアウト需要が拡大したことにより食への関心が高い人であれば一度は目にしたであろう当店のちらし弁当。テイクアウトの人気もさることながらこの界隈では珍しく予約が取りにくいお店としても有名。この日は前日にたまたまチェックしていると2名席の空きがあったため急遽予約して訪問することに。
店内は2階建てで、1階は厨房、デシャップ、キャッシャーが入り口すぐにあり、それ以外はテーブル席が主体。2階は半個室などもありました。
マグロコースというものを推しているらしく、8品のコースをお願いすることに。
瓶ビールは700円程度と店の格にあった値付けであり、この日の我々は瓶ビールを永遠に飲み続けることにしました。
突き出しは穴子とレンコンをマグロの出汁で炊いたもの。マグロの出汁感はほとんど感じられず、それで炊く必然性もわかりませんでした。
思い切って焼き鳥屋の鳥スープみたいにマグロのアラでとった出汁のみを提供するほうがインパクトがありそう。
マグロユッケ。見た目はほぼ焼肉屋で見かけるユッケですが、一口食べるとなるほど。脂や旨みがいい意味でおだやかで口説くなくこれはこれでグッド。
当店のシグニチャーディッシュでもあるマグロマート盛り。ホホ肉や脳天などの希少部位がてんこ盛り。部位ごとの味わいの違いを体感できるのはいいのですが、馴染みのある赤身やトロよりも希少部位が過半数を占めているので、後半「あれ、どれがナンだっけ?」状態に陥ってしまいました。
焼肉屋とかでみかける部位名が記された紙なりカードなりが添えられてると嬉しいなと思いました。
普通に赤身が1番好きでした。
ヒレカマの煮付け。甘辛な味付けに生姜がいいアクセント。量もたっぷり。
生うにしょ。本鮪と生うにいくらの組み合わせ。本来なら贅沢な食材であり嬉しいはずですが、先のユッケと味筋が似通っておりあまり驚きがない。やはりコースとは抑揚である。
マグロの天ぷら。あれ、こちらは揚げてから時間が経っているのかややぬるい。これだけの客数を回すのだから仕方ないかもしれませんが、ちょっと残念。
スペシャリテでもあるマグロの中落ち。大迫力のポーション。専用のスプーンで掬って食べ進めるのですが表側だけでなく裏側にも中落ちがあるため、全てを剥がし終えるだけで前腕がパンプアップしそう。
事前に申し入れなければ、このタイミングで酢飯と海苔が登場しますがこれがなかなか旨い。後半これを用いて手巻き寿司のようにして食べすすめました。
以上、コース一通りにビールを2人で10本以上かつ日本酒出汁割りなどを途中飲んだりしてお会計はひとり8,000円ほど。これは費用対効果がいいですねぇ。これだけのマグロを食べて自由に飲んだと考えると体感2割安い。ただ、コース全体のボリュームがかなり多いことに加えて滞在時間が限られているので成人男性2名でも食べ切るのが危うかったことやどうしても味の方向性が似通ってしまうことが注意点。
次回はマグロの中落ちをメインにアラカルトで好きなものをピンポイントで選びたいと思います。マグロ好きの友人と心ゆくまで楽しみましょう。「第二力酒造」といい中野は魚介系のいい居酒屋が多い気がするのはなぜだろう。
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