ROBATA 焔 -en-(ロバタ エン)/六本木

和食

 

芋洗坂を少し下り、ラトリエデュパン(L’Atelier du pain)方面の途中にある大沢ビル6階にある原子焼きをコンセプトにした居酒屋。当店の存在を知らなければ素通りしてしまいそうな立地であります。

エレベーターを用い6F上がるとご丁寧なお出迎え。「第一印象は3秒で決まる」なんていったりもしますが、和食居酒屋にありがちな体育会系の元気な接客とは異なり、英国紳士的なスマートなご対応だったのが好印象。最近の新しいお店はクロークがないみたいなお店もある中で、上着や大きな荷物を入り口でどっさり預けても大丈夫なのは大変ありがたく、普通に接待とかにもイケるお店だと感じました。

座席はカウンター全12席。席間隔も十分にありゆったりしています。

お料理は、炉端焼きや炭焼きを中心としながらも一通り。当たり前ですが炉端焼きにはかなりの時間を要するので注文はなるだけ早くしておきましょう。

飲み物はビールが900円ほど、日本酒は1合1,500円前後とまぁ立地を考えるとそれなりといったお値段。グラスワインもいくつか取り扱いがあるそうですが、特に銘柄などは記載されていないためソムリエに相談する必要がありそうです。

瓶ビールで乾杯。

お通しのワンタンスープはいたって普通の味わいです。

おでん。なんだかぬるく全体的にボヤッとした印象です。自分達でチョイスした3種類の具材以外にサービスでウインナー?がついてくるのですが、我々の座席正面のスタッフが凍ったままのウインナーを包丁で切ろうとして危なっかっしい。(その後出汁の中で温めてから再度取り出して切るんだよと教えられてた)
彼はアルバイト(?)なのか、身だしなみも他のスタッフに比べ少し緩く見受けられ、カウンターという性質上いやでも少し気になってしまいました。

本日の小鉢三種と三種ペアリングセット。最初にお伝えしておくと、こちらは超絶ラブラブカップルでない限りシェアは難しいと思うので、人数分の注文をオススメします。

この日の内容は、小鉢は左から病みつきウズラ、菜の花と苺の白和え、芽キャベツとカラスミです。

お酒は、左から北海道余市のワイン、新政コスモス、長野真澄の山廃タイプ、といったラインナップ。

おーこれは、素晴らしい。注文必須のメニューでしょう。
3種どれをとってもなかなかいいペアリング。個人的には、白和えの乳酸由来のクリーミーさと苺の爽やかな甘味が、新政にピッタシで非常に記憶に残りました。あ、芽キャベツに焼き目をつけたお料理に旨み系の日本酒を合わせた、旨苦な組合わせもビール好きはかなり刺さると思います。

鴨胸肉と葱の朴葉焼き。朴葉とかいて「ほおば」と読み、飛騨高山エリアではこの葉っぱの上に味噌を乗せ焼きながら食べるのが食習なんだとか。鴨肉の旨みもさることながら、この葱と味噌の組み合わせが憎い。これだけでもちびちび日本酒が飲めてしまいます。

日本酒をぬる燗で。低精白の純米酒らしく、お米本来の旨みがじんわりと口中に広がり、身体全体がほんわかします。

メヒカリの唐揚げ。ふっくらした身質とほど良い脂乗り。サイズもなかなか大きく美味しゅうございました。本日1番のお皿です。

ジャンボなめこ。まじジャンボです。何もつけずに食べても十分に美味しいですが、塩をつけると旨みが爆発します。これは素材が素晴らしい。

あ、これは余談ですが、この日の料理の指揮をとっていた女性の料理人が「焼いて縮んでしまう前のなめこってこんな大きいんですよ」とお見せくださったのですがその口調が大変素敵で印象的。彼女は心から料理が好きなんだろうなという感じが満ち溢れており、こちらまで幸せな気持ちになりました。ありがとうございます。

佐賀の日本酒、光栄菊。爽やかなリンゴ系の酸味も感じたりと軽やかで、この後登場するカマスとの相性もグッドでした。

このラベル名にも用いられている「アナスタシア」とは菊のことを指すのは豆知識。

看板料理の原始焼き。我々はカマスをチョイス。味わいやサイズについては申し分無いのですが、この1尾で3,000円はやや割高に感じてしまいました。

〆には、軍鶏と蛤から取ったというスープで作るラーメンを。かなり上品な味わいでいいのですが、私の場合、値段と量を考えると他所の六本木にあるラーメン屋に行ってしまうかも。

以上、ビールに合わせて1人3合ほど日本酒を飲み、お会計はひとり1.5万円ほど。立地を差し引いても少し高い。注文する品をある程度見極めピンポイントで狙えばもう少し良かったのかもしれません。

ただ、この日は、料理長ならびに広尾にある鮨在からやってきたソムリエがお休みとのことだったので、もし彼らが居たら全体的なクオリティや空気感も良くなり、支払い金額に見合う食事となったかもしれません。ハコ自体のポテンシャルの高さや、翌朝5時まで営業という使い勝手の良さがあるので今後に期待したい。

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