サンチャモニカ/三軒茶屋

居酒屋・バル

三軒茶屋銀座商店街手前にあるGEMSビル地下1階にある寿司居酒屋「サンチャモニカ」。土日祝日は12時から通し営業しています。

当店の代表はソムリエ資格も保有しており、若い人でもすし×ワインを楽しめるお店というのがコンセプトらしいです。

店内は、入ってすぐのところに暖簾のようなもので仕切れる半個室のボックス席、加えてL字のカウンター、テーブル席と様々な座席タイプ。

なぜか化粧室だけ音楽が爆音なので、ほろ酔いで利用する際は目が覚めます、お気をつけて。

ドリンクはどれも1杯1,000円以下で、グラスワインの種類が豊富。この日は白、赤、オレンジ、ロゼと中々興味深いグラスが並んでいるだけでなく、ペアリングの表記まであり、ワイン初心者にもわかりやすいシステム。

また、16時まではハッピアワーを行なっているらしく生ビールが500円という酒飲みに嬉しい値付け。「どこかでハッピアワーは17時まででしょだいたい」みたいな話を小耳に挟みましたが、何時でもええやろ、ルールに文句を言うなんてあなたはお姫様か。

我々は、ハッピーアワーにあやかり生ビールで乾杯。

料理は握りと摘みが交互に出てくる(?)スタイルのコースが5,000円近くからあり、裏コースという名の最高値でも6,000円と良心的。もちろんアラカルトも充実しており気分に合わせて楽しむことができます。

この日はかなり遅めのランチ?食事利用だったため、握りを中心に注文することにしました。

突き出しにしじみの出汁。これがめっちゃしじみって感じで、多分この1杯に70個分くらいのしじみが用いられていると推定します。

ボタン海老とかっぱえびせん。いわゆるボタン海老の握りと、頭の殻の部分を揚げたものがセットになってきます。殻の角?の部分がかなり食べづらくあまり味わいに集中できない。仮にSDGs的に食べさせようとしてるなら、出汁のベースに使たっりすればいいと思いました。身の方は普通に美味。

ボタン海老と並んで当店の看板であるまぐろの三重奏。トロ、漬け、赤身が重なり一貫で食べれるといったもの。それぞれ異なるベクトルの旨味を持ち合わせている素材のため、口の中でハーモニーになってるかと問われると疑問が残りますが、この金額で3枚ものマグロを食せたと考えれば悪くないディールです。

先のボタン海老に合わせてグラスでロゼワインを。イタリア プーリア州のプリミーティボを用いたもの。赤系ベリーのアロマに伸びのあるミネラルと優しいタンニンを感じます。

白子ポン酢。高級店で使用しているものと比べれば質はやや劣るものの、量がたっぷりでありがたい。ビールで流し込めばプリン体のデュエット。

お次のサーモンは脂のノリもよく美味。そして煮穴子は皮目の香ばしさと甘みのあるツメ、赤酢?を用いたシャリとの相性が非常によく一番印象に残る一貫でした。

こちらにはジョージアのオレンジワイン。素焼きの壺であるクヴェヴリを用いて発酵を行う伝統的製法で仕上げられたもの。ドライイチジクやドライハーブのようなアロマに柔らかなタンニンが加わります。穴子寿司との相性もなかなかであり、こうやって気軽に寿司とワインの可能性を楽しめるのは素晴らしい。

〆にはトロたく巻きと涙巻き。握りよりも巻物の方が難しいなんてよく言いますが、こちらの巻物はグッド。トロたく巻きと先のオレンジワインが好相性。

以上、握り4巻ほどと巻物、軽いツマミに酒を3杯ほど飲みお会計はひとり6,000円ちょい。近くに住んでる人が羨ましい。創作系のメニューが多く初めは少し不安でしたが、握りの技術は職人レベル。それに合わせるペアリングもカジュアルながらしっかり考えこまれているなという印象でした。

そして、何よりスタッフが素晴らしい。寿司屋ってきっちり分業制みたいなイメージでしたが、他のスタッフの手が空いていなければ、握りを担当する大将自らテーブル席まで配膳しにいったりと柔軟。従業員同士のへんな意地の張り合いなど全くと言っていいほど皆無であり、皆ベクトルがお客に向いているのが見ていてい大変気持ちよかった。

鮨の高級化が進む中、大変良心的なお店。一通りのコースにペアリングをつけて酒を飲んでも1人1万円前後に落ち着くので、20代〜30代前半くらいまでの若い方に特におすすめ。ぜひ行ってみて。

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