最寄えきは馬車道駅もしくは関内駅。場所は、駅名にもなっている馬車道と相生町通りがクロスしたあたりのビルの3階。
ちなみに私は待ち合わせの直前まで横浜で別の予定があり、タクシーに乗り新横浜通り経由で向かってもらったのですが、一方通行が多くこちら側からはほぼ進入禁止で困りました。くれぐれも時間に余裕を持ちましょう。
西沢健三オーナーシェフは、24歳で渡伊。トスカーナを中心に4年半ほど修行。帰国後は西麻布「VINO DELLA PACE」のシェフを務め、29歳で「ristorante la Tenda Rossa」の料理長に就任し、2020年より当店を開業。
店内はなかなかの大箱でカウンターやテーブル席に加えてテラス席もなかなかの数用意されています。
お料理はコースもありますが、我々はアラカルトで。前菜、パスタ、メインと1皿3,000〜4,000円が最多価格帯と雰囲気を踏まえると絶対額はやや高く感じるかもしれません。ですがポーション並びに質を考えれば妥当。2名であれば3,4皿が目安といったところでしょうか。
ワインリストは料理の値付けに比して良心的なものを多くラインナップしている印象で泡のボトルは5,000円台〜、白赤のボトルも同様の価格から取り揃えがありました。もちろん、1万円をゆうにこえるワイン達もあり、ワイン好きも十分に楽しめる構成です。
大変遅刻。時間にゆとりをもって集合した他のメンバーは先に進めてくれていれて助かった。駆けつけフランチャコルタ。銘柄はたしかカデルボスコだったかなー。
パンは素朴。フランス料理に比べてイタリア料理で供されるパンってあまりロマンがないのはなぜだろうか。
生ハムメロン。私でも再現できそうなビジュですが、これがめっちゃ旨い。素材が優勝です。
ボトルで白を。ソムリエに色々と相談をした結果、プーリア州のブランドノワール。ネーロ・ディ・トロイアという黒ブドウ100%で造られる白ワイン。
シトラスや白桃、エキゾチックなフルーツを感じ、アフターにはナッツのような香ばしさも。時間経過とともにゆるやかに温度が上がり、フレッシュさよりもややリッチな感じに表情が変わるのも面白かった。これぞボトルで飲む醍醐味である。
鮮魚のフリットミスト。シンプルながらこれまた美味。ビールが欲しくなる。
ペスカトーレ。当店のソレはパスタというよりも貝主体の料理を食べているんじゃないかと錯覚するくらい貝てんこ盛り。グループの中で貝があまり得意ではないメンバーがいたのですが、「コレはイケる」と喜んで食べていました。あ、もちろん取り分けてサーブしてくれます。
メインに向けてボトルの赤ワインを。初めましてではあるもののサービスもワインに関する知識も完璧な、しかも私よりイケメンなソムリエに心奪われ、ここからは彼に全部お任せ。セレクトしてくださったのはピエモンテのドルチェット。チェリーやブラックベリーに、やや酸味も感じつつも、心地の良いタンニンが全体をまとめあげてくれます。
メインは北海道産黒牛。4人で300gほどでお願いしました。シェフのご厚意でウチモモとサーロインを食べ比べ。繊細な身質ながらも味わい濃い旨味が口一杯に広がり、口福。
普段フランス料理食べることの方が多いものの、こうしたソースなしの素材直球勝負のお料理もとても良い。
お腹に余裕があり食べれそうだったので、追加注文。ここからは、料理に合わせてグラスワインをそれぞれ。セレクトはソムリエに委ねました。
自家製ニョッキの4種チーズのクリームソース。可愛らしい見た目をしながら味わいはパワフルクリーミー。本日1番のお皿でありすかさず追いニョッキ(おかわり)。
こちらには、トスカーナの赤。サンジョヴェーゼを主体としメルロやプティヴェルドなどをブレンド。ブラックチェリーやカシスを煮詰めたような甘やかな香りにそれを下支えするタンニン。
猪のテリーヌ。想像していたよりも野生味は少なくクリアな味わいです。なるほどだからロゼワインを提案してくれたのか。すごいなー、ちゃんとシェフの料理を理解しているのがビンビン伝わってくる。
マルケのロザート。モンテプルチアーノとサンジョヴェーゼ半々。イチゴやラズベリーを思わせる果実味に、バラのようなアロマやシナモンスパイス。
フェガティーニ。トスカーナ風のレバーペーストなのですがこれがとんでもなく濃厚。ビストロなどで見かけるレバームースなどとは異なり、ほんまもんのレバーペーストなので好き嫌いはやや分かれるかも。私はダイスキ。コレだけでグラス2杯飲める。マジで。
プーリアのネグロアマーロ。黒系果実にバニラやオークの香り、ややなめし革っぽさすら。余韻も非常に長い素晴らしい一杯でした。
以上、グラス分も含めると1人1本近く飲んだのでしょうか。メインまでひと通り食べながらさらにニョッキを2度もお代わりするなど暴食して、ひとり2万円強。通常の飲食量であればひとり1万円で前後に落ち着くかと思います。トラットリアと謳ってはいるもののリストランテと全く遜色ないクオリティ。コレだけのお皿を自由に注文でき、ワインも潤沢、軽快なサーヴィス、心のこもったお見送り。馬車道デートの後は当店一択。オススメです。
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