シェ・イノ(Chez Inno)/京橋

フレンチ

 

京橋駅からすぐ、明治京橋ビル1階に門を構えるフレンチレストラン。創業は1984年と古く、クラシカルフレンチではトップクラスに歴史を持つお店でしょう。

現在は、古賀エグゼクティブシェフに代わり、和歌山のオテル・ド・ヨシノの料理長を務めていた手嶋シェフが当店の厨房を預かります。

複合ビルのテナントとはまるで思えない立派な門構えをくぐると、フロント並びにウェイティングバーがあります。ディナーはここで少し飲んでからダイニングに向かうのもカッコ良さそう。

ダイニングはやや広く60席ほど。テーブルの間隔は非常にゆとりがあり、大人数対応の長テーブルなどもあり、使用用途が広そう。

メニューは前菜、メイン、デザートの6,600〜から、皿数並びに食材によって金額が変わっていきます。

私は、10,450円のメニューに3,300円追加し、メインをスペシャリテのマリアカラスに変更しました。今日はこれを食べにきたのだ。

 

 

前菜はオマール海老のガトー仕立て。色々な野菜とオマールのテリーヌ。

クラシカルですね。見た目も鮮やかながら、口中もさまざまな味覚を感じれて非常に楽しい。白眉はウニのソース。
やはり、フランス料理とはソースであり、周囲を囲うソースやドレッシングが抜かりなく全て美味しい。

 

ワインはグラスで、ソーヴィニヨンブランを頂きました。ソーヴィニヨンブラとしては比較的、しっかりした骨格と、さわやかなグリーンのトーンがお料理と非常に合う。

 

話が逸れますが、サーヴィスが非常にに心地よい。付かず離れずのほどよい距離感に加えて、ゲストを大切にしようという想いがビシビシ感じらます。

 

 

お魚料理はスズキ。ソテーかな?ムニエルだったかな。ソースに含まれるトマトの酸とバジルの爽やかな風味がアクセント。

 

 

メインのマリアカラス。フォアグラとトリュフを仔羊の背肉で包み、さらにそれをパイ包みにして焼き上げたもの。なんちゅう豪華な取り合わせ。

世界的オペラ歌手マリア・カラスにちなんで命名されたお料理です。

もうこれは抜群に美味しいですね。。。死ぬ前に食べたい料理は何かと聞かれたら、こちらの料理を真っ先にあげるでしょう。

仔羊の火入れも抜群に素晴らしく、トリュフの香りとフォアグラの旨みが、渾然一体。

黒トリュフがふんだんに用いられたソースぺリグーも圧巻のクオリティ。あまりの美味しさに全てのソースをパンで拭ってやりました。

 

 

合わせるのはボルドーの赤。メルロ主体で甘美さと熟成による円みが素晴らしい。仔羊とも相性抜群。素晴らしいセレクト。

 

 

 

デザートはワゴンスタイルです。

見た目に派手さはないものの、全て有名パティスリーに匹敵する位美味しかったです。個人的にはパリブレストが好みでした。欲張ってほとんどの種類を頂戴してしまいました。

 

本日は紅茶にて〆。追加料金も含めてお料理14,000円、食前にカクテル、グラスワインを白赤それぞれ頂き、お会計は税サ込で1人18,000円弱。納得の支払い額。満足度対費用がものすごく高い。

全体を振り返って、皿数自体は少ないものの、ひと皿ひと皿の迫力がものすごい。お皿ごとに何を食べているのかという主題が明確であり、かつポーションも十分にあるためワインとのマリアージュを何度でも楽しむことができます。

様々なお料理とそれぞれのペアリングも発見があり面白いですが、当店のような直球勝負も非常に好み。最近少量他皿のコースが流行っていますが、こういった本物のクラシカルを味わえるのは極めて貴重でしょう。

 

 

通い続けたい、孫ができたら孫と一緒に行きたい。そんなことを思わせられるレストランでした。

フレンチレストランに行ってみたい、そんな風思っている方はまず、当店へ。フランス料理やレストランいいなって間違いなく思うことでしょう。

超おすすめ。

 

 

シェ・イノフレンチ / 京橋駅宝町駅銀座一丁目駅
昼総合点★★★★☆ 4.0

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