Pop & pour恵比寿

ワインバー

ワインを「わかる」「わからない」ではなく「すき」「すきじゃない」で飲んで欲しいというオーナーの思いから生まれた六本木のワインバー「pop & pour」の2号店にあたるらしいです。

お店はシャンパーニュバー「アルベンテ」などがあるエリア。”THE EGDE”ビル9階に位置しており、エントランスでインターホンを押してから店の人に開錠してもらうシステムです。

エレベーターを降りるとアプローチなどはなくすぐに店へと直結。厨房を取り囲むように湾曲したカウンター席のほか、ボックス、さらにはテラス席の用意もあるそうな。

この日は特に予約などはせず、突撃訪問。

乾杯は生ビール。暑いから生ビール。

連れはグラスでシャンパーニュを。白ブドウと黒ブドウをバランスよく用いており、マスト自体の力強さをビンビン感じます。さすがシャンパーニュ。しかしながらこの形状のグラスを用いる意図が私にはあまり理解できませんでした。1杯2,500円と原価を考えれば、まぁ仕方ないと思いますが、なんだか消化不良。

余談ですが、当店は着席したのちペンとテープを渡され、それに名前を自ら手書きしたものをネームプレートのように胸元にを貼ることを強要されるのですが、なんだか質の悪いお見合いパーティーにでも参加した気分。

加えて、スタッフの一人が「ウチのソムリエは酒の飲み過ぎで食道ガンになったんですよ。オニイさんワイン詳しいそうですけど飲み過ぎ気をつけてください」と90dBほどの声量で絡んできたり、フライヤー洗浄の作業音がやたらうるさい。そこらの居酒屋での出来事ならまだしもグラスで2,000円を超えるワインを提供しているお店の品格とはまるで思えず、寛大な私ですら心が乱れそうになりました。

閑話休題。遅い時間につき軽めに食事を注文しました。

なぜだか冷菜よりも先にタコスから到着です。

ハモと万願寺唐辛子 ラタトゥイユのタコス。ネーミングに多少惹かれて頼んだのですが、ただ揚げたハモと万願寺、ラタトゥイユというよりトマトソースのようなものがトルティーヤ生地の上に置かれた一皿です。味わいも想像通り。

本日のグラス白ワイン(1,200円〜)の内容について問うとソムリエがいくつかご紹介くださいました。これがなかなか面白いラインナップで、絶対額は高いものの、連れがワイン勉強中ということもあり、2種類ピック。

熟成ヴーヴレ。私的にはなかなかいい熟成を経ているなという感覚でしたが、連れ曰く「フレッシュなタイプの方がアタシはすき」とのこと。

味覚に絶対などなく、こうやって飲み比べることで好みがなんとなく認識できることは大変素晴らしいこと。そしてそれを互いに主張して受け入れていければいいと思うのです。

イカとアボカドの梅セビーチェ。これまた一風変わった組み合わせ。カリカリ梅をみじん切りしたようなものに加えて何かしらのビネガーで調味されているのですが、むせかえるほどに酸っぱく、イカの旨味を捉えることができませんでした。

以上、ビールやかなり高価なワインを3杯弱ずつ飲んでお会計はひとり6,000円ほど。

なるほど、ワインのラインナップはイマドキでグラスの種類も豊富であるため初級者には楽しいシステムなのかもしれません。反面、種類が多すぎるため、状態劣化や管理が行き届いているのか心配でした(なので私はまだ抜栓されていないワインを中心にオーダー)。グラス1杯あたりの量も少なく、よく飲むゲストについてはかなり高くつくことでしょう。ワインをポップに飲みたいとあまり思わない私には合わないお店でした。

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