東銀座駅からほど近く、昭和通りから一本入ったところにある和食店。すぐ近くの日本料理「徳 うち山」のカジュアルライン的位置付けです。
店名の時喰みとは「時間を食べる」という意味らしく、仕事や忙しい日々を忘れて楽しんで頂きとの想いがこめられているそう。
初めてだと通り過ぎてしまいそうな雑居ビルの2階に店を構えます。
店内はカウンター5席にテーブルが2つとかなりコンパクトな設計です。
メニューは和食がベースではあるものの中には、チーズやトリュフ、フォアグラなどを用いた意欲的な料理が見受けられました。
生ビールは1,200円とやや高い、ですがこの立地を考えれば仕方ないのかもしれません。加えて、思いのほかワインに力を入れている印象で、他の酒類に比べると良心的な価格設定でした。ただ、グラスワインとボトルワインの値付けがチグハグであるのにやや不信感。飲める人はボトル注文がいいでしょう。
我々は2軒目利用につき、仕方なくまずは白ワインをグラスで頂くことにしました。
席料1,000円を徴収される代わりにお通し?として焼き胡麻豆腐がついてきます。提供までに時間がかかるので通常の飲食であれば、その前に冷菜かなにかを頼むのがいいかと思います。
話はそれますが、ドリンクを注文してから食事メニューに目を通していたおり、すぐ近くのバックヤードでワインボトルを落とした音が響きます。幸い割れるには至らなかったものの、どうやらそのボトルは我々が注文したグラスワイン用のものらしく、「いいよ、そのまま注いじゃって」と何事もなかったようにサーヴされます。ボトルを落としたくらいで中身の味わいはさほど変わらず、新しいものを開けなおすなんてのは非合理的ゆえそのままそれを使用する、ということに納得はできるものの、テンションは少し下がる。
お店の設計上、客席からバックヤードの様子がチラ見えチラ聞こえしてしまうため、いやでも気になってしまいました。
誰にでもミスがあるのは仕方のないことですが、この価格帯でそのサービスで大丈夫かと不安が募ります。
さらに彼女は焦って動揺していたのか、飲み物を提供して早々、「食事のご注文は」とかなり迫ってくるので、急かされるのが苦手な私たちは別の店に移動しようかと連れに目で合図を送ります。
着席から10分ほどして到着した焼き胡麻豆腐。注意して食べても火傷しそうなほどに熱いですが、胡麻の香ばしさが口いっぱいに広がる素晴らしい一皿です。
やっつけのお通しを出すお店が多い中、席料1,000円の価値を十分に感じる一皿でありました。
この日は相性が悪くこれで店を後にしたので、評価は差し控え。清潔感あふれる店内で、料理もなかなかなクオリティだと思うので知っていると重宝しそう。サービスに関してはやや不安要素があるので、気張らず美味しいものを食べようみたいな気分の時にいいんじゃないかと思います。また改めてきてみようかな。
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