駅から歩くこと5分ほど権之助坂の途中に位置するビストロ。駅近のサンフェリスタビルにある「TRUNK」の姉妹店にあたるそうで、席数やコンセプトもかなり似ていますが客層などを比べると若いゲストがやや多くと当店はややカジュアルラインといったところでしょうか。
食事をある程度済ましてきていたためグラスで注文。こちらはニュージランドの白。しっかりとした果実味にバターやトーストを思わせるふくよかさ。土壌由来なのか鉱物的なニュアンスもありだれることなく引き締まった引き締まった味わい。ブラインドであればブルゴーニュとでも答えてしまいそうです。
こういった味筋のワインをグラスで用意しているソムリエールとは馬が合いそうと勝手に期待してしまう。
本日の鮮魚と水茄子のマリネ。この日の魚はブリ。柑橘の効いたドレッシングやカイワレなども相まってどこか和テイスト。
サンマのベッカフィーコ。ベッカフィーコとはシチリアを代表する料理の一つで、簡単にいうと香草パン粉のようなものを身を開いたイワシで巻きオーブンで焼いたお料理のこと。当店ではイワシの代わりにサンマを使っているとのこと。パン粉がイワシの旨味を吸いしっとりとした口当たりの部分もあれば焼き上げたことによりカリッと仕上がった部分もあったりと食感の違いが楽しい。オレンジのアクセントも良く、ヴェルメンティーノをスキンコンタクトして仕上げた白ワインなんかと合わせてみたくなりました。
一瞬赤ワインに移ろうかと思いましたが、先のワインがあまりに好みだったのでもういっぱい頂戴することに。
時間も時間だったのでこの日はこれで退店。いやーいいお店。駅から少し歩くことを除けば、本店?の「TRUNK」よりも私は圧倒的に好き。職場の人間関係の違いなのか「TRUNK」のソムリエに比べて当店のソムリエールはのびのびとワインを取り扱っている印象を受けました。
ボトルワインの値付けも良心的であるので本来ならボトルで注文してしまいそうですが、彼女のセレクトにぜひ身を任せてワインを飲みたいと印象に残った接客でした。次回はしっかり食事をしに伺いたいと思います。
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