洋食・ワイン フリッツ/春日

洋食

春日駅から歩くこと5分ほど。デザイナーズ物件のようなコンクリートうちっぱなしの外観が目印。

シェフは目白にある老舗洋食屋「旬香亭」をはじめとして15年ほど修行したのち、2016年に独立開業したそうな。

平日13時少し前の訪問で、客入りは7割ほど。店内は可動式のテーブルが7つほど横一列に配置されております。

座席も空いておりすんなり入店できるラッキーなんて思っていたのですが、なぜか一旦店先の椅子で待つことに。私だけ例外というわけでなく、後から来たゲストも同様の対応を受けていました。コロナ対策なのか?単純にオペレーションの仕様なのか?どうやら満席にはしないみたいです。

ランチメニューは、フリッツよろしく揚げ物のセットメニューが中心で2,000円台中盤〜。このセットにはサラダならびに食後のコーヒーもしくはデザートが含まれます。

フライメニューを決める前に、前菜盛り合わせ1名分1,250円という魅力的なメニューがあり、中瓶とひとまずソレをお願いすると、「お昼はセットメニューの注文必須」でありできれば注文をまとめて欲しいとのことで断られ、方向転換してこの日はセットメニューのみに留めることにしました。

セットのサラダ。事前に盛り込まずツーオーダーなのでしょうか。提供されるまでに10分ほどかかりました。ですが、これがめちゃんこ旨い。ナスやトマトなどの野菜自体の味の濃さはもちろんのこと、ドレッシングもレベルも高く、アクセントに用いられた奈良漬のようなもののアイデアも大変素晴らしい。この時点でシェフの腕は本物だと確信。

サラダが到着して5分ほどするとフライが登場です。海鮮ミックス。カニクリームコロッケ、アジフライ、エビフライ、カキフライの4点盛り。

カキの個体はなかなか大ぶり。エビはブリッブリのマッチョな身質で美味。正統的なベシャメルにカニの身を混ぜ込んだコロッケやアジフライはどれをとっても主役級。食材の質はもちろん揚げる技術も素晴らしく衣まで旨い。箸で食べる洋食としては私史上トップクラスの美味しさでした。

デフォのライスはやや少なめで成人男性のランチにしてはちょっと物足りないかも。隣のグルメそうな女性は追加料金300円で大盛りに変更してらっしゃいました。

食事が進むと、デザートかコーヒーどちらにするかと聞かれます。

あまりにも食事に集中しすぎたせいもあって、「口に物を含んでいる最中に話しかけられるのはちょっと。前段の注文の件もあってデザートかコーヒーこそ初めのオーダー時にまとめてきいておけばいいのに」なんて心の中で思ったりもしてしましたが、食べ終わる直前のゲストの気分でどれにしたいかを決めさせてあげようと店側の配慮であるとも捉えたのでプラマイゼロ。

私はデザートを選択。アプリコットのシャーベット。重複しますがサラダ同様、ランチのセットでついてくるクオリティを遥かに超えてきます。

“サービスが〜、居心地が〜”のようなレビューを目にして少し不安を抱いておりましたが、全くの検討違いでした。「クレカ使用5,000円〜」、「座席が空いてるにも関わらずゲストを案内しない」などの運用面で気になる点はあれど、枝葉末節。シェフは目を見てお見送りをしてくれたし、サービスの女性は腰が低くて丁寧な印象でした。

料理は洋食ならびに揚げ物というジャンルで都内トップクラスに好き。値付けも非常に良心的でナイフフォークではなく箸で食べ進められるというのも多くの日本人にとってリラックスできていいんじゃないかと思いました。

銀座「みかわや」やレストラン「香味屋」のようなテーブルクロスのある老舗洋食店もいいですが、当店のような本格派の洋食をカジュアルに食べるれるのは普段使いに大変いい。

3,000円とカジュアルなランチにしてはやや値が張るかも知れませんが支払い金額以上の満足度。「揚げ物」という調理に時間を要する料理の性質上サクッと食べて帰るみたいなのは難しいと思うので時間に余裕を持って訪問するようにしましょう。

アラカルトメニューも大変魅力であったため次回は予約してディナーにお邪魔したいと思います。オススメです!

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