浅草橋駅から歩いて3分ほど、フランス アルザス地方の料理に特化したレストラン「ジョンティ」。
店名にもあるジョンティ(Gentil)とは、アルザス地方にて”高貴品種”とされている「リースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカ」のブレンドによって造られたワインのことを言います。このほかにも、「親切」という意味があるのでおそらく店名に込められた意味は後者を指していることでしょう。
店内は2階建になっており、それぞれのフロアにテーブル席が7つほど。この日のゲストは、年配のカップルや家族連れなど幅広くおり思いのほか賑やか。
食事のラインナップは非常にアルザス。ソムリエ教本で地方料理のカテゴリーを読んだ際に記憶したメニュー名が随所に見受けられ思わず笑ってしまう。私は事前知識があったのでメニュー選びが大変楽しく感じたのですが、デートで利用する際は軽くアルザス料理を予習しておいた方が女性の前でカッコつくかもしれません。
ワインも大変アルザス。リーフレ(Riefle)やローヴ(Loew)、ヒューゲル(Hugel)などといったアルザスを代表する生産者によるアルザスワインが網羅されており、ソムリエ2次試験に向けたアルザス対策にもなりそうです。
コースもあるそうなのですが、初来店につきアラカルトで。初めにお伝えしておくと2名の場合はメイン料理は1,2品にとどめ、全体として5皿くらいが結構いいボリューム感かと思います。
リーフレのリースリング。柑橘系のフルーティーな香りに白い花、ミネラルを感じる正統派リースリング。お食事との相性もよく懐が深いですね。
榎さんのサラダ。一瞬「榎さんって誰だよ」と思いつつもこのサラダがめちゃくちゃ旨い。葉物から根菜類まで甘みと旨みがかなり濃い。私の中で、サラダって食べるけどあまり印象に残らないといった位置付けなのですがこれはよく覚えている。ボリュームもたっぷりで最高のスターター。
後日、榎さんについて調べてみるもののそれらしい回答にありつけず困っているのでどなたかご存知の方いたら教えてください。
まさか、榎茸(えのきだけ)が入っているから榎さんとかっていうパターン?いずれにしても旨いんでオールオッケーです。
お肉のパテ。いわゆるパテドカンパーニュでかなり重量感のある見た目ですが味わいは可もなく不可もなく。肉がかなり細かく挽かれており、少し水っぽくあまり好みの味覚ではありませんでした。
タルトフランベ。アルザス風ピザのことで、薄いピザ生地に玉ねぎやベーコン、フロマージュブランもしくはクレームフレーシュ(サワークリームの一種みたいな?)をのせて焼き上げたもの。非常に軽やかな口当たりであっという間に完食してしまいました。
ローヴのピノグリ。熟成によるものかややオイリーなテクスチャーが大変素晴らしい。このクオリティをグラスでいただけるなんてワイン好きとしては嬉しい限り。
メインはやっぱりシュークルート。塩漬けキャベツを乳酸発酵させた(=ザワークラウト)ものに豚塊肉やベーコン、茹でたジャガイモなどを加えた煮込み料理。少しビビってハーフサイズにしてしまったのですが、フルポーションにすればよかったなと思うくらいに美味でした。
以上、お料理4品にグラスワインを2杯ずつくらい飲んでお会計は1人5,000円ちょい。なるほどこれはいいお店ですね。この日はこの後に予定があり、控えめの食事にとどめたのですが、前述したようにお料理5品程度に2人でワイン1本以上飲んだとしても8,000円近く、我々のような酒飲みだとしてもおそらく1人1.2万円あたりには着地しそう。
これだけ正統のアルザス料理を食べて、上質なアルザスワインを飲んでこの金額であればそりゃあ浅草橋まで足を運びたくなりますね。
次回は時間に余裕を持って腹一杯シュークルートを喰らいに伺いたいと思います。
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