二子玉川駅から玉川高島屋を通り抜けた先にある小さな商店街沿い、「鮎ラーメン」の斜向かいくらいに位置する酒屋です。
店主である千葉芳裕氏は飲食店をはじめワインのインポーターなどで務め、ワイン業界歴は15年を超えるそうです。
当店は、酒屋としての小売業態をメイン事業に据えつつも、角打ちにてワインを楽しめるワインスタンドしての顔も持ち合わせているハイブリッド店舗です。
ワインのほか、ビールやコーヒーの提供もあるそうで私は、ビールからスタートすることにしました。ちなみにビールは道路を挟んだ向こう側にあるリーチインの棚から選んで運搬し、グラスをお借りしてセルフで注ぐスタイルでした。
日本を代表するUCHU BREWING(うちゅうブリューイング)の”ヘイジーダブルIPA”のビールをチョイス。
”ヘイジー”とは、「濁り」を指し、アメリカ北東部のビアスタイルであるニューイングランドIPAの特徴だそう。
”DDH”とは「ダブル・ドライ・ホッピング」の意で、ビールの原料であるホップを発酵段階で2回投入することで、ホップの風味豊かなビールになるそう。
なーんてテクニカルなことはさておき、トロピカルで苦旨な味わい。絶対額はそれなりにしますがボリューム感や満足感がラガービールの倍以上あるので好き。私はヘイジー好き。
軽い準備運動も済んだところでワインに移ります。グラスワインは、前後のイベントの状況などによって少し異なるそうですが、白赤それぞれ4種以上は常時あけているとのこと。1杯あたり1,000円〜2,000円といった具合でカジュアルな雰囲気の割にはやや割高に感じました。
ボルドーの白。といってもセミヨンやソーヴィニヨンブランを用いたものではなくシャルドネ種100%だそうな。
少しお話しを聞くと、かのシャトーマルゴーの現醸造長が隣接するシャラント地方で始めた新進気鋭のワインだそう。原産地呼称上は、Vin de France(ヴァン・ド・フランス)いわゆるテーブルワインの分類されるのですが、これまためっちゃうまい。
後日ヴィンテージ違いものを長野の酒屋で見つけ購入してしまったほどです。
ちょっとワインだけじゃタプタプになってしまいそうだったので、みたらしナッツ。甘辛みたらしでした。美味しい。当店はフードメニューもそれなりにあるので昼飲みにもいいかもしれません。食べきれないのが嫌だったので、お願いして金額そのまま量をかなり減らしていただいた結果の写真なので通常はかなりあるのでご安心を。
お次は、ブルゴーニュの赤。同じ生産者が手がけたものの飲み比べ。これは何かのイベントで開けた時の残りだったらしく(?)抜栓から5日ほど経っていたのでやや酸化のニュアンスを感じましたが、さすがのクオリティ。これぞブルゴーニュといわんばかりのエレガンスを感じるとともに、個人的にはパストゥグランのが好みだったのが新発見。
以上、ビールを含めグラス換算でワインを2杯のみお会計はひとり5,000円強。
街の酒屋に軽く酒を飲みに来たと考えるとかなり高いですが、支払い金額に見合うお店。
ワインは流行りのナチュラルワインからグランヴァンまで取り扱いが幅広くたくさんのニーズに応えられそうなラインナップ。加えて、それらのセレクションは派手なストーリーやマーケットの規模などはなくともクオリティの高いワインといった一種の統一感を個人的には感じ好印象。
営業時間も朝9時から~23時と大変長いのは消費者的には大変ありがたい。近くに住んでいたら何度もお世話になってしまいそうなそんな酒屋でした。今度は近くに新しくオープンした「ファミレスby NEWVALLEY」に食事をしに伺ってみようと思います。
コメント