Organ(オルガン)/西荻窪

ビストロ

 

西荻窪駅から7分ほど歩くとふと目に入る、アンティークの家というかカフェというかセレクトショップのような、独特な雰囲気を醸し出しているお店。


自然派ワインをコンセプトにしたビストロ。連日予約客で満席の大変賑わっていらっしゃいます。三軒茶屋にUguisuという人気店がありますが、その姉妹店にあたります。


オーナーシェフである紺野真氏は、学生時代に渡米し飲食店でアルバイトをしたことがきっかけとなり、帰国後、原宿のカフェや千歳船橋のオーランデ・ブーなどで修行し、2005年に独立。その後2011年に2軒目である当店をオープン。

店内は、テーブルの席が6つほどにカウンター席合わせて、20席にも満たなさそうなコンパクトな空間です。我々は当日電話を入れ、2回転目に当たる遅い時間に伺ったため、最初の一杯は店内中央に鎮座するワイン樽をテーブル代わりにした場所で、ウェイティング?スタンディング?していました。


グラスワインは、泡1種、白6種、オレンジ2種、赤5種とかなりのラインナップです。1,200〜1,500円ほどでご用意があります。


1杯目はロワールのソーヴィニヨンブラン。想像していたよりも熟れた果実のニュアンスが強く、ブラインドではなかなかソーヴィニヨンブラント答えられないような不思議な味わいで面白い。

そんなこんなで席が空いたのでカウンター席へと移動。



お料理は全て2人前からの用意で、3名以上の場合は自動的に1.5倍量や2倍量になるシステムです。アラカルトで色々というよりかは、前菜を3品にメイン1品といったような取り方が基本となるようです。

2軒目だったので、気になった2品をチョイスしました。



1品目はパテ・アンクルート。鶏肉や豚舌、ピスタチオが射込まれた一皿です。鶏肉を用いているからか、思ったよりもクリアな味覚で軽やかに食べ進めてしまいました。王道な見た目で好みではあるもの、この料理だけゲストがセルフで取り分けるスタイルで、写真のアンクルートの他に、ピクルスだけが盛られた取り分け皿が供されます。

このオペレーションの意図がちょっとよく分からず、初めから切り分けて出してくれればいいのにと思いました。



お次は真鱈の白子のムニエル。おぉこれはいいですね。冬真っ只中の旬の白子はなかなかのモノであり、合わせているブルーチーズとパセリのソースも抜群。添えられていた百合根もいいアクセントです。ただ量が少ない。2人で2,600円のお皿ならもう一つくらい白子を食べたかったのが本音、2口で完食してしまった。



お次はジュラのシャルドネを。産膜酵母でしょうか、シェリー酒やヘーゼルナッツを思わせるような香りがクセになる。リスト外のものをグラスでおすすめされて頂戴したのですが、1,500円を取るにしてはやや量が少ないように感じてしまいました。

連れは、アルザスのゲヴェルツトラミネール。一口いただくと、ライチのような甘やかさと、スキンコンタクト(果皮浸漬)?によるほのかなタンニンが心地よいワインでした。


最後に赤ワインを。フランス南西部のカベルネ・フランとフェル・セルヴァドゥを用いたもの。なかなか見かけない葡萄品種で思わず、おぉと声が漏れそうになりました。赤系果実が支配的で、甘草のようなスパイスも混ざり合っていたようが感じがしました。

連れはワインではなくピスタチオのクレームブリュレを。美味しそう。


以上、お料理2品をシェアして、グラスワイン3杯ほど頂いてお会計は1人6,000円強。ちょい高い。

まともに食事をしたら、1人1万円越えは覚悟しなければですね。料理の方向性は思いのほかクラシカルで好みなのですが、テンポが遅い。他のテーブルを見渡しても場面場面で待たされている印象を受けました。

サーヴィスもかなりカジュアルで、ワインの説明に関しても”このワインは個性的で~、””珍しいつくり方で~”といった独自の感性で説明するスタイルで、何がどう個性的なのかを理解したい私には、相性が合わなかったdesu。

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