銀座6丁目の裏通りに位置するビストロヌガ。私の大好きなワインバーシノワは同点の姉妹店。
店名のヌガとは、京都生まれでフランス在住のシャンソニエ・和サブローという方の”Le Nougat”という曲からいただいたそう。
ランチは、前菜＋主菜からなる2,600円のコースもしくはそれにデザートまでついて3,200円のコースのほか、ステーキランチやカスレランチなどのメニューもあり、常連と思わしきおじちゃんはステーキランチを美味しそうに食べていました。
我々は初見なので、スタンダードな2,600円のプリフィクスコースをオーダー。
私は前菜の皿に600円を追加して、フォアグラのポワレとテリーヌをチョイスし、ツレはパテドカンパーニュを選択。
メニュー名そのままにフォアグラのテリーヌとフォアグラのポワレが相盛りとなってブリオッシュの上にのせられています。あまり見かけない見た目ですが、たっぷりのフォアグラに思わず笑みが溢れる。
ネットリした舌触りのテリーヌもいいですが、カリッとポワレしたフォアグラも素晴らしく甲乙つけがたい。
600円の追加料金でこれだけのお皿をいただけるのなら大変お得でしょう。
他方、連れが注文したパテカンは、脂の部分が思いの外多く、やや好みがわかれるかもしれません。
グラスワインは白赤4種類ずつ以上の選択肢があり、フランスワインが中心です。1,000円をきるものまれにあり、主要価格は1,200円ほどで、ワインの品質ならびに立地を考えると良心的。また、ランチタイムは700円弱からハウスワイン的な？もののご用意もあるそう。
私は、フォアグラに合わせて、ドイツのリースリングを。華やかな香りに、ブドウの熟度の高さからか蜜っぽいニュアンスを感じました。
メインは、シャラン鴨のロティ ルーアン風。
ルーアン風とはルーアン産の子鴨をさばいて、血と骨(ガラ)に分け、ガラを専用のプレス機でつぶして血液や旨みを絞り出したものにバターなどを合わせ濃厚なソースに仕立てたもの。
なんて手間のかかるお料理なんでしょう、文章を書き起こしながらしみじみ思います。
そんなクラシカルなフランス料理をしれっとメニューに紛れ込ませているなんて、当店のオーナーは相当なフランス料理好きですねぇ。
下手したらこれ一皿で2,000円以上取られてもおかしくないのですが、これを2,000円台のランチで提供してしまうなんて。
利益はとれているのでしょうか。。。
肉自体のクオリティもなかなかなものながら、やはりソースが素晴らしい。これぞフランス料理と言わんばかりの迫力を感じます。
連れは仔羊エポール(肩肉のこと)のロティ。シンプルながら素晴らしい火入れ加減で、想像以上のポーションで大歓喜。カブや芽キャベツなどガルニまでしっかり旨い。
もちろんワインを頂きます。ソムリエに一任して、グラスでローヌのシラーを見繕ってもらいました。
凝縮したベリーの果実にスパイシーな黒胡椒の風味、タンニンも感じますがスムースな舌触り。お料理と抜群の相性です。
以上、スタンダードなランチコースに乾杯のビール、グラスで白赤それぞれ1杯ずつ飲み、お会計は1人7,000円強。
わお、めちゃくちゃ良いお店。軽くお食事くらいのノリで行ったのに、どクラシックなフランス料理を頂けるなんて想像もしておらず、棚ぼた。
グラスワインのラインナップも大変クラシカルで私好み。
スペシャリテのタルタルステーキはディナータイムでしかオーダーできなさそうなので、次回は、そちらを含めてアラカルトで片っ端から注文したいと思います。フランス料理好きは間違いなく満足する。オススメ。
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