東銀座駅からほど近く、歌舞伎座の向かい側、昭和通りから一本曲がったところにあるビルの3階に店を構えます。
店名にあるBonze はフランス語で僧侶や坊主を意味し、さてはオーナーシェフのトレードマークとも言うべき髪型のことを表しているのだろうか。
青木健晃シェフは、福岡県のご出身。1992年に銀座ペリニィヨンに入社後、2000年に渡仏。1年間ほどの、ブルゴーニュを中心とした研修を終え、帰国後同点の料理長に就任。その後、2012年から独立し当店をご開業されましたり
コースのほかアラカルトもあり、この日はアラカルトで4品チョイス。
シェフお一人でやっているからか?、ビストロと呼ぶにはややメニュー数が少なく選択のバリエーションに欠けます。
また、ワインリストもsold outのマークが数箇所おされておりいっそのこと新しく刷りなおせば良いのにと思ってしまいました。
スタートから白ワインをボトルで頂戴します。ワインの値付けは銀座という立地を考えれば妥当でしょう。クレマンであれば7,000〜シャンパーニュは13,000〜がエントリーです。
フランス ボルドーのソーヴィニヨンブランを主体にしたもの。俗に言うボルドーブランらしく、グレープフルーツのような柑橘やハーブの爽やかな香りが心地よい。
お料理1品目は鳥の巣と題したお料理。実態は、カダイフを鳥の巣に見立て皿一面に敷き、その上から、ベーコンのジュレを回しかけ、半熟卵を中央に鎮座させたもの。
タイトルだけ聞くと一瞬怯んでしまいそうでしが、しっかり料理として完成された一皿でした。味わいのまとまりもあり、食感のコントラストも面白く、アイデア賞。
お次は釣りアジと夏カブのマリネ。アジの鮮度もさることながら、調味が絶妙で茗荷のアクセントもいい。ただ若干量が少なく2,000円取る皿ならもう少し迫力が欲しいところ。
続けてパテドカンパーニュ。厚さこそ控えめなものの、盤が大きくテレビリモコンに匹敵するサイズ感。これほど横長なパテは、浅草のNOURA以来で、びっくりしましたが、味わいは好みの方向性。付け合わせのキャラットラペもたっぷりでこれで酒が飲める。
パンは小麦の香りもしっかりとあり、シンプルながら良い。
メインには京都のブランド鴨である七谷鴨のローストをチョイス。火入れ具合も上々で、もも肉らしいしっとりとした食感が好み。シンプルにジュのソースで仕立てられており、肉食ってるわーっ感がいい。
先のボトルのワインがなくなってしまったのでグラスでワインを追加。
ブルゴーニュのピノ。確か1,200円くらいだったかな。赤系果実のアロマが口いっぱいに広がります。
連れはフランス ローヌのGSM。グルナッシュ(Grenache)、シラー(Syrah)、ムールヴェードル(Mourvedre)の3品種を用いたものでローヌブレンドなんて呼ばれ方もします。凝縮した果実に黒胡椒のスパイシさーがアクセント。
以上、お料理4品に2人でボトルワインを1本シェア、追加でグラスワインを1杯ずついただきお会計は1人1万円をきりました。安定感がある、そんな印象が残ったお店でした。序盤のお料理を除けば、他のお店でも食べれそうなメニューばかり。もちろん、どの料理も平均してクオリティは高いのですが、あまりワクワクしなかった。個人的な嗜好としては、もう少しメニュー数を増やすか、意欲的なお皿を盛り込んでほしい所。
決して悪いお店ではないので、銀座で女性と食事 予算1人1万円位 のようなシーンには結構重宝すると思います。
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